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2020.10.02 広島大と共同で新型コロナウイルスに対する石けんの抗ウイルス効果の研究結果を発表

シャボン玉石けん株式会社(福岡県北九州市/代表取締役社長:森田隼人)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する石けんの抗ウイルス効果について、広島大学大学院医系科学研究科ウイルス学研究室坂口剛正教授と共同研究いたしました。その結果、天然石けん成分「オレイン酸カリウム」が新型コロナウイルスを99.99%以上不活化させることが分かりました。

【試験概要】

新型コロナウイルス(ウイルス株:JPN/TY/WK-521)とオレイン酸カリウム水溶液を1:9で3分間反応させ、TCID50法(1)で感染価を求めました。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、2020年6月26日に脂肪酸カリウム・脂肪酸ナトリウムに新型コロナウイルスに対する抗ウイルス効果を有することを発表しました(2)。本実験結果は、NITEの報告内容と同じ傾向を示したと考えられます。

※本研究は、広島大学大学院医系科学研究科ウイルス学研究室坂口剛正先生との共同研究の結果です。

※新型コロナウイルスは、国立感染症研究所から分与されたウイルスです。

1)TCID50法とは、ウイルス感染価を確認する際に用いられる測定方法の1つ。あらかじめ細胞を培養して付着させた試験管やウェルプレート上にウイルス希釈液を接種し、50%の細胞に対して感染する濃度のこと

2)新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告)令和2年6月新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価に関する検討委員会

■オレイン酸カリウムとは?

石けん成分の一種のことで、オレイン酸を含む天然油脂を原料に使用したカリ石ケン素地を「オレイン酸カリウム」と言います。石けんの原料となる天然油脂には脂肪酸と保湿成分のグリセリンが含まれており、油脂の種類によって含まれる脂肪酸が異なります。