コラム
自然のままの、オーガニックな
<純温泉>を守りたい
- 1971年7月大阪府生まれ、大阪府内在住 。九州芸術工科大学(現九州大学)芸術工学部 環境設計学科 卒業。2011年より<温泉ソムリエぐっち>として活動し、ウェブサイト<源泉かけ流しどっとねっと>を運営、2019年5月純温泉協会設立、2021年6月一般社団法人純温泉協会として法人化、代表を務める。全国を巡りつつ、本来の温泉の価値が高まり、守ることに繋がる活動に尽力中。
「一般社団法人純温泉協会」サイト https://realonsen.com
日本人のお風呂好き、温泉好きはよく知られるところです。どこの温泉に行こう? というとき、選定のポイントとして効能、露天、景観、雰囲気……など考慮されることでしょう。
今回は、純温泉協会の山口さんに<純温泉>についてお話を伺いました。
― 純温泉とは? どんな温泉ですか。
一言で言うなら「オーガニックな温泉」です。昨今、〈源泉かけ流し〉といわれる温泉でも、塩素系薬剤(以下、塩素)を投入する施設が増えてきました。また、100%源泉かけ流しを謳う施設でも同様です。例えば、わたしが住む大阪府下で、源泉かけ流しといわれる多くの温泉には、塩素が入っています。これは条例や行政指導が大きく関わっています。そして、実は<源泉かけ流し>という言葉に、明確な定義がないのです。 そこで、 今までの経験と知識を踏まえて、新たに<純温泉>という言葉をつくり、定義と基準を設けました。その基準をクリアした温泉の浴槽に対して純温泉認定書を発行しているのですが、会員制のため純温泉に該当する温泉であったとしても認定されていない施設もあります。 <純温泉>は商標登録しています。